というわけで、タムとフロアタムのチューニング、
①表裏のヘッドを同じピッチに張る
②表を高め裏を低めのピッチにする
③表を低め裏を高めのピッチ
の、②についてです。
ロックには②のチューニングです。
ちゃんとラグ付近の音を均等にチューニングした状態でマレットでラグ付近を叩き、Tune-Botで数値をみます。
そして裏ヘッドより表ヘッドを-3(短3度)高くします。
例えば、裏を叩いて『196Hz』と出たとします。
これは3Gで、ピアノで真ん中のドからドレミファソと行った所のソの音です。
ソの-3高い音というと、ソからラbが-2(半音または短2度)、ソからラがM2(全音または長2度)高い音と来て、シbという事になります。
ピアノの鍵盤で言うと、白鍵と黒鍵含めて、隣に3つ行った音です。
Tune-Botを買うと12音階と周波数の相関図が付いていると思うのですが(アメリカで買ったものには付いていました)、右に3つ行った周波数です。
シbはBbで、A#と同じ音なので、表ヘッドを233Hzに合わせます。
そうすると表が裏より-3高い、もしくは裏が表より-3低いチューニングが完成します。
そして表をスティックで叩いた時の音を12音階の音に合わせたいのですが、実際はそんなに簡単にいく事もありますし、いかない事もあります。
ラグ周辺の音が表も裏もドレミファソラシド、なおかつ表を叩いた音がドレミファソラシド、という具合に全てのドラムがバシッと決まることはないでしょう。
例えば12インチのタムを3C#(138.6Hz)の音に合わせたいとします。
とりあえず表を高めで裏を低め、という感じでアバウトにチューニングしていき、ひとまず表の真ん中を叩いて3C#の音に合わせます。
そして表と裏のラグ周辺のピッチをはかります。
音の間隔が-3よりも広ければ表を緩めて裏を張り、狭ければ逆に表を張って裏を緩めます。
表裏のピッチがドレミファソラシドになればそれでいいですし、ならないのなら間の周波数にします。
裏の音が3G#(207.7Hz)と3A(220Hz)の間になりそうで、表が3B(246.9Hz)と4C(261.6Hz)の間になりそうとします。
なるべくそれぞれ真ん中の周波数とか、1/3進んだところとか、裏が5高くて表を7高くするとか、そんな感じにはしたいもののなかなか難しいので、僕はそれなりに努力はしますが適度に妥協するスタンスでやります 笑
Tune-Botは小数点以下は出ないですしね。
手持ちの12タムでは、表255Hzと裏212Hzで139Hz に合わせました。
これをメモっといて、「次回はもうちょっと-3差に近づけるか」という感じです。
「GとかBbとかCとか一体何なんだ!?」というドラマーの方々、安心してください。
アルファベットは何であれ、とりあえず隣に3つ行った音です。
これで何とかなります。
あとはずっとやれば耳が慣れて、Tune-Botがなくても何となく再現できるようになります。
Tune-Bot無しでも、何となくではなく、ちゃんとやりたければイヤートレーニングをして相対音感を鍛えることです。
以下はおまけです。
C=ド
C#=ド#=Db=レb
D=レ
D#=レ#=Eb=ミb
E=ミ
F=ファ
F#=ファ#=Gb=ソb
G=ソ
G#=ソ#=Ab=ラb
A=ラ
A#=ラ#=Bb=シb
B=シ
1C=一番下のド
2C=一つ下のド
3C=真ん中のド(Middle C)
4C=一つ上のド
5C=二つ上のド